クリーピング・ベントグラス
ダブルオーセブン
007開発にあたって
007は、米国ニュージャージー州ラトガーズ大学リチャードハーレー博士のプログラムにより研究開発された最新世代のベントグラスです。
L-93、サウスショアを含む24の優秀なDNAをベースに生まれました。
初期成育が悪くなる環境下で抜群の生育を示したクローン、高温多湿の劣悪な状況で生き残ったもの、または厳しい気候の中で優れたクリーピング特性を示したもの、更にアントシアンの表情が現れたものは外されました。
007の優れた性能の鍵はこの幅広いDNAベースから生まれたのです。
特性
- 初期成育の旺盛さ(インターシードには絶対不可欠な条件)
- クリーピング特性
- 耐病性(特にダラー、ブラウン)
- 葉の均一性、起立性、葉質の精度の高さ
- 旺盛な繁殖力
- 美しい光沢のある濃緑色
- 冬の色落ちの少なさ、安定した緑色
- 蒸発散性能による散水の軽減
- 耐酷使性能
- 低コスト管理の実現
- すでに全国多数のコースでの実用実績
007を採用するメリット
なぜ多くのコースが007を採用するのか
- 007の初期成育の旺盛さは、難しいと思われていたインターシードを現実的にしてくれました
- 007はウルトラ品種の様な過密度によるマット化に成りずらい(中高密度)
- 007の優れた耐病性は低コスト管理を現実化しました
- 007は耐酷使性に優れたしぶとい性質を有します
- 年間を通して安定した葉の均一性
- 安定した濃緑色
- 春の立ち上がりの早さは、各エリアで実証されています
日本の多くのコースで採用されているので情報が集めやすい
007播種にあたっての床について
インターシードではなく、既存の芝を取り除くか枯死させて新たに播種する場合。
各エリア、各ゴルフ場によって様々なケースがあります。
- 2ベントの1つを剥がし、床を入れ替えて播種するケース
- コーライベントの2グリーンで、コーライを枯らしてその上からオーバーシードを行うケース
- 他所で全ホール分のベントを養生し、張り替えるケース
等々コスト予算や様々な理由から様々なケースがあります。
米国では、張り替えるケースは余り薦められる結果を残せない場合が多いと言われています。なぜなら層の違いが後々グリーンを管理するに当たって不都合な状況が現れてくるケースが多いからです。その対処として深い穴を繰り返し開けて、層を貫通作業を念入りに行う等が必要に成って来るからです。
そうした理由から、既存の芝を剥ぐか枯死させて、床を入れ直して新たにグリーンをリニューアルさせます。
USGAでは、従来までは砂を検査し、その砂に適合する量の改良剤の%を割り出して推奨してきました。しかし、日本では米国との気候の違い等諸条件の違いから余り他の物質を入れない傾向にあります。とは言え現実的には土壌改良剤またはぼかし肥料等の有機物を最小限ですが入れるケースが多い事も事実であると考えます。それは土地の諸条件やメンテナンスパフォーマンスがどこまで出来るかによって決めてゆく必要があります。
通常、床を作るに当たって1ミリアンダーをメインにした砂を使い、0.6ミリアンダーの砂を目砂として使うケースが好まれているようです。特に0.6ミリアンダーの砂を必要とする理由は明らかですが、ニューベントの芽数と密度に対応する為です。
ニューベントに切り替える場合特に重要な事柄は、対応出来る砂、初期投資でもある施肥、精度の高いカッテイング、密度があり起立性のあるニューベントに最大限のクオリティーとパフォーマンスをさせる計画が絶対必要事項であると考えます。